グッバイ・クルエール・ワールド~新たなる旅立ち~

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大林宣彦監督”この空の花”の話 その二~AKB48のPVがこの映画の続編になってたよ~

 

AKB48のメジャー30作目のシングル”So long!”買いました。

 

このシングル2013年2月に発売されたものなので『なんで今頃?』って感じでしょうが。ちなみに俺、AKBのことそれほどファンではありません。(ファンの人ゴメンナサイ)


彼女たちが出ているバラエティーはたまに観るくらいで、メンバーの名前もあんまり覚えてないし。
でも横山由依・大場美奈・松井玲奈・小嶋真子・朝長美桜あたりは可愛いな、と何気に思ってるけど…って結構詳しいほうだな、俺(笑)


でも楽曲で好きになったのって正直あんまりない。この前の”恋するフォーチュンクッキー”は名曲だと思ったんですがね。

ではなんでこの”So long!”買ったかというと、付属のDVDであるこの曲のPVの監督をしているのが大林宣彦、なおかつこのPV自体が映画”この空の花”の続編的なものになっているから。

はじめその話を聞いたときは正直?だった。というのも大体AKBのファンである若い子たちで”この空の花”を観てるのってほとんどいないだろうし、というかそもそもあの映画自体AKBとは全く関係ないお話。どうしてそんな企画をAKB側がOKだしたか、も不思議だし。

…という疑問を解消するべく、ちょっと間が開いたけどわざわざ購入して鑑賞してみたわけです。


いやぁまず驚いたのは、曲のPVなんだから長くて10分程度だと思うんだけど、これ60分近くのれっきとした短編映画になってたこと。

主役はまゆゆこと渡辺麻友、舞台は”この空…”と同じく新潟県長岡市。で、その肝心の内容ですが…
この方のブログが詳しいので興味ある方は読んでみて(手抜き)↓


大林宣彦監督は何故AKB48「So long !」MVを撮ったのか?その個人史を辿りながら考察する。

個人的には渡辺麻友と友人役の松井珠理奈のちょっと百合系チックな描写に”萌っ!”ときたりしたけど、
無駄に切り返しの多い会話シーン、だったり、
”この空…”でもやってた、なんでもかんでもいちいちテロップを入れたり、
チープ極まりないマット合成、物語と全く関係ないダジャレ押し、
”この空…”にも出演してた高嶋政宏の迷?台詞「この雨、痛いな!」を再び意味なく言わせてたり、


相変わらずの支離滅裂ぶり。


さらに一番違和感があったのは、おじいちゅんが夢想する”典型的美少女口調”のセリフ。『そんな言い回し、今の娘はしません』って思わず突っ込んでしまうほど背筋がブルっとしましたね。

でもそんなイビツ感満載っぷりがまさしく

完全無欠な大林映画に仕上がってて逆に笑いを禁じ得なかったっす。 



しかし、そんな齢76歳・大林監督の天真爛漫な映像世界に翻弄されていくうちに、なんだか知らず知らずと涙がじわーっとこぼれてきたんです。
まずこの出鱈目さは大林監督が、映画のことなどなにも知らずにただただ楽しくて作っていた、あの若き日のスピリットに、映画のテクニックとか常識とかに囚われてない無邪気なあの頃に立ち戻りたいんだと。それは死期を感じざるを得ない年齢に達した監督の切実な想いなんだな、ということがひしと理解できたから。

あとこのPV、”この空…”でも言及されてた戦争、そして原発事故による放射能汚染のことをさらに掘り下げてるんだけど(福島・南相馬から転校してきた、という設定の松井珠理奈に『もうお魚、食べれないね』というセリフを言わせてるのには驚いた)
それも未来を本気で案じる監督がこのPVを観るであろう若い年代の子たちに真剣に語りたかった、その想いの強さに感動してしまったのです。

多分このPV観てほとんどのAKBファンの子は”なんじゃこれ!?”としか思わなかったかもしれないけど、できればブッ〇オフとかに叩き売らずに、この先歳をとって結婚して子供が出来たりした際に再び観て欲しい、なと。そのときちょっと説教臭く聞こえたこの作品の神髄がスッと心に入ってくるんじゃないかな、と思うんですよね。
そうゆうことを考えると、この出来にゴーサインを出したAKB、結構懐深いな、と感心してしまいましたよ。いやマジで。


この空の花 -長岡花火物語 (DVD通常版)
松雪泰子
ビデオメーカー
2014-04-08




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